1-3.アレニウスプロットの書き方(活性化エネルギーの算出)
イオン導電率の温度依存性は,アレニウスプロット(アレニウス式)を用いて表される.
ポイントは,
・lnやlogの変換が少し面倒
・左辺をσにするかσTにするか.
2つ目に関してはどちらも間違いではないが,半導体工学的にはσTにするのが正しいらしい.
確かにσTを用いる場合が多い気がする.
イオン導電率がすぐ見てわかるので,アレニウスプロットを図示する際は縦軸をlog(σ)にして,活性化エネルギーの算出はlog(σT)を用いる人が多いかもしれない.
ちなみに,縦軸をlog(σ)で活性化エネルギーを算出すると,log(σT)の場合と比較して3 kJ/molくらい活性化エネルギーが小さくなる.
Li10GeP2S12の例

この場合,傾きが-1.25なので,(-1.25)×(-1)×2.303×8.31=23.922 kJ mol–1となる.
文献値が24 kJ mol–1なので,ほぼ等しい.
このケースは,log(σ)から活性化エネルギーを算出している様である.