2-2.LGPS系

2025年3月24日

Li10GeP2S12(LGPS)は,2011年に東京工業大学とトヨタ自動車のグループによって発表された[1].

合成手法

Li2S:P2S5:GeS2=5:1:1 mol比を,振動ミルで30 min混合.→550 ºC 8 h焼成.

イオン導電性

・交流インピーダンス法により算出されたイオン導電率は27 ºCで12 mS cm–1
・活性化エネルギーは24 kJ mol–1
・直径10 mm,厚さ3-4 mm,500 ºCで焼成したペレットを利用
・Au電極を利用
・Ar雰囲気

結晶構造

c軸方向に,(Ge0.5P0.5)S4四面体とLiS6八面体が辺共有して鎖状になっている.
・この1次元鎖中のLiS6八面体とPS4四面体が頂点共有で繋がっている.
・この1次元鎖の間に,16hおよび8fサイトのLiS4四面体が辺共有することで,Liイオン導電経路を形成している.

表 Li10GeP2S12の結晶構造パラメータ

AtomSitegxyz
Li116h0.6910.25630.27180.1832
Li24d100.50.9446
Li38f0.6430.2463=x(Li3)0
Ge14d0.51500.50.6907
P14d0.485=x(Ge1)=y(Ge1)=z(GE1)
Ge22b0000.5
P22b1=x(Ge2)=y(Ge2)=z(GE2)
S18g100.18430.4103
S28g100.29910.095
S38g100.6990.7914


文献
[1]N. Kamaya et al., Nat. Mater. 2011, 10, 682-686.
[2]