2-2.LGPS系
Li10GeP2S12(LGPS)は,2011年に東京工業大学とトヨタ自動車のグループによって発表された.
合成手法Li2S:P2S5:GeS2=5:1:1 mol比を,振動ミルで30 min混合.→550 ºC 8 h焼 ...
2-1.リチウムイオン導電体まとめ
リチウムイオン導電体は,硫化物系,酸化物系,ハライド系などに主に分類される.
硫化物系硫化物系は,イオン導電性が高い傾向にあるが,大気安定性などに課題がある.
酸化物系酸化物系は,非常に安定であり実用化にとって ...
1-1.空孔拡散モデル
固体中をイオンがどの様に拡散するのか.
一般的には,イオンは空孔を介したホッピングをすると考えられている.これは,空孔拡散モデル(空孔拡散機構)と呼ばれる.
次の図はイオンが拡散する際の様子を示している.イオン ...
1-4.拡散障壁,欠陥形成エネルギー,会合エネルギー
1-2節で,イオン導電率σが拡散係数Dとキャリア濃度cに依存することが明らかとなった.
それでは,拡散係数やキャリア濃度は何で決まるのだろうか.
その答えは,イオン導電体の組成が化学量論的組成(stoichio ...
1-3.アレニウスプロットの書き方(活性化エネルギーの算出)
イオン導電率の温度依存性は,アレニウスプロット(アレニウス式)を用いて表される.
ポイントは,
・lnやlogの変換が少し面倒
・左辺をσにするかσTにするか.
2つ目に関してはどちらも ...
1-2.イオン導電率と拡散係数
イオン導電率と拡散係数の関係.
一番最後の式から,イオン導電率σは拡散係数Dとキャリア濃度nの2つの変数に比例することがわかる.
式を見ると温度Tが分母にあるので,温度が上がるとイオン導電率が下がるように見える ...